鼻筋を通して鼻を高くする『鼻プロテーゼ手術』。理想的な鼻の形を形成できる一方で術後後悔したという声もあり、メンテナンスの必要性が気になるところです。本記事では鼻プロテーゼ手術における老後の影響を解説。トラブルを起こさないためのポイントも紹介するのでぜひ、参考にしてみてください。
鼻プロテーゼ手術とは、プロテーゼを眉間から鼻先近くに挿入して鼻筋を通し、鼻を高くする鼻整形のこと。隆鼻術と呼ばれることもあります。
使用するプロテーゼは主に医療用のシリコン素材を採用しているのがポイント。異物反応が少ないため、基本的には長期的に体内に入れていても問題ありません。
鼻プロテーゼの形は「L型」と「I型」に大別されます。それぞれの特徴と懸念されるトラブルについて理解しておきましょう。
L型
L型は、アルファベットのLの形をしたプロテーゼ。鼻筋から鼻先まで全体的に高さを出すことができ、アップノーズにしたい方に適しています。
懸念点としては、L字の角が鼻先にあたるように挿入するため鼻先に大きな負担がかかること。プロテーゼが皮膚を突き破って露出するトラブルが多いほか、炎症や感染のリスクもあり、現在はあまり推奨されていません。
I型
I型は、アルファベットのIの形をしたプロテーゼ。眉間から鼻筋に挿入してシャープな鼻を形成します。角がないため鼻先への負担が少なく、L型のようにプロテーゼが露出するリスクが少ないのが美点。長期的に見ても安全性が高く、多くのクリニックで採用されています。
鼻プロテーゼ手術は切開と縫合を伴いますが、切開は鼻の内側で行うため傷跡はほとんど目立ちません。また、吸収性の糸で縫合するため希望によっては抜糸の必要がないのもポイント。
術後は、腫れ・内出血・浮腫みなどの症状が起こる場合がありますが、概ね1~2週間程度で落ち着きます。なお、プロテーゼが定着して馴染むまでには半年~1年程度かかることを理解しておきましょう。ダウンタイムを長引かせないためにも、術後はなるべく安静に過ごすことが大切です。
鼻プロテーゼ手術の効果は、正しい位置に適切な大きさのプロテーゼを挿入できれば半永久的に持続するとされています。ヒアルロン酸のように体内に吸収されることもなく、取り出さない限り耐用できるのが魅力。
ただし、プロテーゼは人工物なため、経年劣化によって不具合が生じることも。場合によってはメンテナンスが必要になる可能性もあります。
鼻プロテーゼは医療材料のシリコンで形成されているため、基本的に体内で腐ったり溶けたりするリスクはありません。ただし、異物ではあるので経年劣化する可能性があるのも事実。老後への影響も理解して手術を検討する必要があります。
老後に懸念されるトラブルのひとつがプロテーゼの傾き。プロテーゼが上方あるいは左右に動くことで傾きが生じ、顔全体のバランスが崩れてしまう場合があります。
傾きが生じるのは、プロテーゼが正しく挿入されていないことと元々の鼻の歪みが主な原因。なるべくリスクを回避するには、歪みを考慮して形成したプロテーゼを挿入するか斜鼻修正と組み合わせるのが賢明です。総じて技量が試される部分なので、信頼できる医師に依頼するようにしましょう。
鼻プロテーゼ手術で使用するプロテーゼは、時間経過でカプセルと呼ばれる膜に包まれます。このカプセルが長期経過した後稀に石灰化するケースも。
石灰化が進むと鼻筋に触れた際にゴツゴツとした感覚が残ったり、鼻筋の歪みを感じたりすることがあります。石灰化による人体への影響はないものの、違和感が生じた場合は速やかに医師に相談してください。
厚いプロテーゼを挿入したりL型プロテーゼの上方移動が起こったりすることで、過度な圧力がかかって皮膚が菲薄化することがあります。
また、加齢に伴い肌のハリが失われ、皮膚組織が薄くなることも。結果としてプロテーゼの形状が目立ってしまいます。気になる場合は、薄いプロテーゼとの入れ替えあるいは真皮脂肪移植を検討しましょう。
鼻プロテーゼ手術によって後悔する主な理由は以下の通り。
・仕上がりのイメージとのギャップが生まれる
・顔全体のバランスが不自然になる
・プロテーゼの形状が目立つ
・皮膚の凹凸が目立つ
・石灰化や感染など合併症の発生
・鼻の感覚の変化
鼻プロテーゼ手術はコンプレックスを解消できる魅力的な治療ですが、術後の違和感を抱いたり、外見の変化による心理的影響を受けたりするケースも。
満足のいく結果を得られるよう、実績豊富で信頼できる医師の元、十分なカウンセリングを受けて適切な手術を施してもらうことが大切です。クリニック選びの妥協は禁物!
鼻プロテーゼ手術を検討する際のポイントを解説。老後のトラブルを避けるためにもしっかりチェックしておきましょう。
鼻プロテーゼ手術に限らず、美容整形には少なからずリスクが伴うもの。医師の技量によっては理想通りの仕上がりにならず、老後のトラブルや違和感に繋がる恐れもあるため、必ず信頼できる医師に相談するようにしましょう。
なお、時間が許す場合は複数のクリニックでカウンセリングを受けてみるのもおすすめ。希望するイメージを明確に伝えることも大切です。メリットのみならずデメリットについての説明も受けて、納得がいってから治療を受けるようにしましょう。
無理なデザインやサイズのプロテーゼを挿入することで、傾きや偏移といった予期せぬトラブルを招くことも。鼻を高くしたいがゆえに欲張ってしまう気持ちもありますが、自身の鼻の形に合ったプロテーゼを選ぶのが賢明です。
鼻プロテーゼは定着するまでに時間を要します。老後のトラブルを防ぐためにも、術後診察は必ず受診するようにしましょう。実施頻度はクリニックによって異なりますが、術後3日・1週間・1カ月など複数回通院が必要になるのが一般的。美しい仕上がりを目指すためにも、医師の指示に従うようにしてください。
鼻プロテーゼ手術で使用するプロテーゼは人体に影響のない素材でできているものの、異物を挿入するために感染症や皮膚の炎症を起こす場合があります。また、皮膚の菲薄化およびカプセルの石灰化、L型プロテーゼの場合は皮膚を突き破って露出してしまうケースも。ごく稀な事例のため必要以上に恐れることはありませんが、リスクが伴うことも理解しておくことが大切です。
プロテーゼの不具合や炎症など、術後何らかのトラブルが起こった場合は、手術を受けたクリニックに速やかに相談しましょう。早急な処置が必要な場合もあるので、放置するのは禁物です。万が一に備えてアフターフォロー体制が整っているクリニックを選んでおくと安心。
鼻筋が不自然・皮膚の菲薄化の進行・感染の疑いがある場合、鼻プロテーゼの抜去手術を検討するのも一案。一度挿入したプロテーゼを取り出して鼻を元の状態に戻します。プロテーゼを挿入した日から期間が経つほど難易度は上がりますが、違和感が消えないなら選択肢のひとつとして視野に入れてみてください。
グリシーヌクリニックでは鼻プロテーゼ手術の事例を公開しています。こちらは「鼻先をすっきりしたい」「鼻筋を通したい」「自然な変化でやった感のない鼻になること」を希望して来院された方の事例。
術後経過に問題はなく、機能障害もありませんでした。
A. 鼻プロテーゼは取り出すことができます。
鼻プロテーゼは抜去手術で取り出すことが可能。また、一度挿入したプロテーゼを取り出して違うプロテーゼと入れ替えることもできます。その場合、除去・挿入ともに同日に行うことができますが、感染症のリスクを避けるためにも、基本的には除去してから2~3カ月程期間を空けるのがおすすめ。
A. 鼻プロテーゼを挿入してからの期間が長くなるほどに石灰化する確率が高まります。
鼻プロテーゼは一般的に、挿入してから20~30年程度は形状維持が可能ですが、人工物であるため経年劣化により石灰化する可能性があります。人体への影響はありませんが、外見的に気になるかもしれません。
A. 鼻プロテーゼは基本的に入れ替える必要がありません。
鼻プロテーゼ手術の効果は、正しく挿入されていると半永久的。基本的には入れ替える必要はありませんが、経年劣化や炎症・感染を引き起こした場合、入れ替えたほうがよいケースもあります。異常を感じたら自己判断するのではなく、速やかに医師に相談するようにしましょう。
鼻プロテーゼ手術における老後の影響について紹介しました。メリットがある一方で、デメリットも存在する美容整形。一度の手術で理想の仕上がりを叶えるためにもクリニック選びは重要です。
当院では、十分なカウンセリング・万全のアフターフォロー体制で、効果的な治療を提供。患者様が自信を持って輝けるよう尽力します。鼻整形に少しでも興味のある方は、お気軽にご相談ください。